本日は取引先自動車整備工場様より
お持ち込み頂いた BMW Z3 E36の
ABS&ASC コントロールユニット修理です。
ポンプモーターのコードが入力されていました。
こちらのハイドロリックユニットはAssyでなんと
262,000円もします。
しかし修理することでコストを大幅に抑えることが出来ます。
まずはハイドロリックユニットとコントロールユニットを
分離します。
その後、コントロールユニットを切開手術いたします。
はい、開きました。
なかなか骨の折れる作業です。
パッと見た感じでも、すでに不具合部位が見受けられます。
上部の半田端子部が完全に割れています。
ここまでひどい状態はなかなか見られません。
他にも顕微鏡で検査していくと怪しい箇所がちらほら
拡大して頂くと、クラックがわかるでしょうか?
まずは、
最初の部分の修理工程です。
画像左上、右側の端子を修正していきます。
画像右上 劣化した半田を半田吸い取り器で除去いたします。
画像左下 除去した部分に新しい半田を盛ります。
画像右下 フラックスを洗浄して完成です。
クラックの場所も同じように修正していきます。
この年代には、初期の鉛フリー半田が使用されています。
環境には優しい反面、半田に粘りが無くこういった半田割れをよく起こしてしまいます。
実は、軍事・医療・宇宙等に使用される基板には鉛フリー半田は使われていません。
信頼製が低い証拠でしょう、しかし民生機器では、環境負担を考え使用せざるを得ないのです。
当社では、修理の場合 信頼製を重視して鉛半田を使用します、使用量は少量ですが、再発を防ぐことが出来ます。
そのほかの部位やICの脚等も全て修正し
最後に洗浄をして完成になります。
シール剤で蓋をして、組み上げます。
その後、整備工場で組み付けして頂き、無事正常動作いたしました。
最後にダイアグコードを消去して全ての作業が完了です。
これで、車輌と共に天寿を全うしてくれることを祈ります。
お客様も喜んで頂けると思います。
このほか、当社ではBMW等のコーディング、プログラミングにも対応可能です。
この度はご依頼ありがとうございました。