今回はエアコンコンプレッサーが時々入らないと言うことで、点検の結果、ブロアファンスイッチに異常があるとの診断です。
スズキ車の同型のスイッチを使用している車両で時々見かける症状です。
ファンスイッチのレバーを少し触ると、入ったり切れたりする場合はこの部分に原因があります。
原因はエアコンスイッチでは無く、ファンスイッチ内部の接点。
ファンがONの時だけコンプレッサーが入る回路ですが、ご覧の通り接点が変色しています。
青緑のグリースが使用してある用に見えますが、元は白色のグリースです。
原因は接点に発生した腐食(緑青)、腐食した銅が削れてこんな色になっています。
グリースを除去してみると、このように銅接点が腐食し、へんしょくしています。
これが原因で接触不良を起こし、コンプレッサーが入りません。
製造時に使用されたグリースの成分が適切では無かったのではないでしょうか。
スズキ車のキースイッチでリコールが有りましたが同種の不具合のような気がします。
部品としてはそれほど高くないですが、スピード勝負で修正します。
薬剤処理を施し、磨きをかけた接点。
しっかりと銅の色が戻り、きれいな状態になりました。
接点専用のグリースを使用して組み上げていきます。
間違っても適当なグリースを塗布してはいけません。
樹脂がボロボロになったり、接触不良を起こし、最悪の場合火災になることもあります。
新品部品が割と安価で入手可能です、DIY等を試みる方は画像の基板を外す必要がありますので、破損しないようにご注意ください。
弊社ではこのようなスイッチ一つからでも修理可能ですので、ご要望があれば、お問い合わせください。
今回の件は地元だったので良いですが、往復送料を考慮すると新品の方が安くなる可能性が高いです。
車両に取り付けして、正常動作するようになったとのことです。
この度はご依頼ありがとうございました。