今年の仕事納めのお車は、冷間時にエンジンが掛からないというギャランフォルティス
キースイッチを回してもセルモーターすら回らず、イグニッションONの状態でラジエーターファンが回っています。
ダイアグコードを確認するとC1290やU0100などのECUとのCAN通信系の異常がずらずら、おや? ECUが確認出来ません。
気温が上がってくる昼頃には何事も無かったかのように掛かります。
そのときにダイアグコードを確認するとECUも確認出来ますが、ECUには何のコードも入力無し。他のユニットはECUとの通信異常がたくさん・・・
ECUの電源系に的を絞って確認すると、症状発生時にIG電源が来ていません。
ECUは沈黙したままで、他のユニットから悲鳴の様なダイアグコードが入力され、水温が確認出来ないエアコンユニットがラジエーターファンを全開で回しているようです。
さらに点検をしていき、白羽の矢が立てられたのが画像のETACS
IG電源はETACSを通って各部へ分岐するのですが
ECUにだけ電源が来ていない様子・・・
なんと!! このETACSすでに製造終了・・・
車両は平成21年式、そんなに古いとはいいません
三菱さんどうなってますか・・・?
回路図ではダイオードが一個かんでいるだけ・・・
修理あるのみです!!
基板を取り出し解析中
赤いマーキングを打って回路を追っていきます。
たどり点いたのが赤丸部分に付いていたダイオード
冷却試験等をしましたが、卓上では症状は再現せず。
上位互換部品を取り寄せて交換してみます。
赤丸が新品のダイオード、信頼のローム製
国産車でも多くの採用実績があります。
黄丸が外した部品。
ちなみにこのETACS、三菱電機製ではありません。
欧州車のユニット等を手がけるメーカー、基板に打つ自社名をスペルミスしてるし・・・
何だかなぁ
ETACSを組み上げて、試験をします。
症状はでず正常動作です。
納車して様子を見て頂きます。
この記事を書いている1月24日現在で再発の連絡は無く順調なようです。
やはりダイオードの特性不良だった模様
なかなか苦労しましたが、無事修理出来て良かったです。
この度はご依頼ありがとうございました。