本日はダットサンのメーターの修理をご依頼頂きました。
最終型のD22の物です。
分解していきます。
スピードメーターの表面に誰かの触った後が有ります。
整備工場様で一度分解されたのでしょうか?
スピードメーターを取り出して基板背面を確認。
この画像ではわかりにくいですが、様子がおかしい部分がちらほら・・・
アクチュエーターと液晶を外して表側を確認します。
画像でもわかりやすく抵抗の部分が焼けていますね。
接続コネクタ部には接触不良を疑ったのか潤滑剤が塗布されていました。
半田の状態を確認すると、ICの脚部分に大量の半田クラックが確認出来ます。
画像はその一部。
先ほど焼けていた抵抗の部分は、かなり熱が入ってしまったようで、半田は変質し基板とパターンは焦げてしまっています。
まずは半田を修正。
抵抗部分のランドは使い物に鳴らない状態だったので、レジストを剥離したパターンから銅線で接続します。
抵抗は交換しますが、ワット数を上げ、さらに脚を浮かせる加工をして熱対策をします。
これで純正より遙かに熱に強くなります。
使用する抵抗もケチりません。
実装されていた電解コンデンサは漏れも無く、容量も今のところは問題無いですが、今後のことも考え交換しました。
組み上げる前に試験をしているのですが・・・
ODOメーターの表示がおかしいですね。
液晶を触っていると元に戻る時があるのですが・・・
原因究明に難航しました。
分かってしまえば簡単ですが、原因はこの部分。
皆さん分かりますか?
液晶の異常か?とか、ICの不良か?とか、ドツボでした。泣
レジストをめくってみればわかりやすいでしょう。
この画像で倍率80倍ほど、微細なクラックが確認出来ると思います。
あまりに細かすぎておかしな動作をしていたようです。
基板の状態等を加味して、今回は半田ブリッジによる修正で問題無いと判断しました。
もう一度試験をしてみます。
正常な表示になりました。
最後に組み上げての最終チェックです。
問題無く動作するようになりました。
表面のカバーも綺麗にしてあります。
以上で無事納品することが出来ました。
この度はご依頼ありがとうございました。