今回は RX-7 FD3S のエアコンパネルの修理です。
こちらのお車は、全くエアコン操作ができないとのことでご依頼いただきました。
樹脂部品の為、劣化が進んでおり、梱包時には細心の注意が必要です。
アンプ品番 177300-1005,177300-1006
内部を確認すると、特にパネルコントロール基板に電解コンデンサの液漏れが確認できました。
特に、この部分は漏れた電解液がマイコンのリード部を浸食してしまっております。
マイコンが正常に動作するかは賭けになってしまいますが、確認のためマイコンを取り外していきます。
マイコンを取り外し、腐食を除去。
さらに薬剤処理を行い、正常なパターンを露出させます。
やはり、断線してしまっている箇所が確認できました。
断線したパターンを銅線で復元します。
マイコンを実装した時に邪魔にならず、しっかり導通を保てるように工夫しながら復元します。
すべての修正が終わり、コーティングした基板。
もちろん電解コンデンサはすべて交換してあります。
しかし、残念ながら正常に動作致しませんでした。
やはりマイコンがダメージを受け、故障してしまったのでしょうか?
さらに点検を進めていくと、消費電力が多く、レギュレーターが異常に熱を持っている事を突き止めました。
マイコンのショートを疑いましたが、マイコンの電源・GNDを外した状態でも過電流です。
苦労の末、原因を発見致しました。
画像のセラミックコンデンサにクラックがあるのが分かるでしょうか?
何らかの原因で割れてしまい、ショートモードで故障しておりました。
周辺回路から推測し、新しいコンデンサに交換致しました。
卓上試験の結果は、無事正常に動作しているようです。
納品させていただき、車両側で無事に正常に動作するようになったとご連絡を頂きました。
この度はご依頼ありがとうございました。